水痘(水ぼうそう)は水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)に初めて感染した場合に発症する疾患です。
水痘(水ぼうそう)は主に小児がかかる疾患で1~4歳の小児に最も多く見られます。
健康なお子様であれば、水痘(水ぼうそう)を発症しても軽症で済む場合がほとんどですが、他の病気などで免疫機能が低下している時は重症化することがあるので注意が必要です。
大人が水痘(水ぼうそう)を発症すると子供が発症するより重症化する場合が多いことも特徴です。
水痘(水ぼうそう)を予防するためにはワクチンの接種が有効です。
予防のためには2回の接種が必要です。
水痘(水ぼうそう)を発症した場合は、赤くて小さい発疹が体の中心あたりにいくつかできます。
それから半日くらいの間に全身に広がります。
まれに口の中や、まぶた、目の結膜に発疹が出る場合があります。
また、発疹がでるのと同時に発熱し37~38℃の熱が数日続きます。
発疹の数が多いほど熱が高くなる傾向にあり、39℃程度の熱が1週間程度続く場合があります。
発疹は1日経つと強いかゆみがある水疱(水ぶくれ)に変わります。
発疹は最初にあらわれてから3、4日の内は次々に新しい発疹があらわれて水疱に変わります。
水疱は3、4日でかさぶたに変わります。
3週間程度ですべてのかさぶたがはがれ落ちます。
水痘(水ぼうそう)の治療は、水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)の抗ウイルス薬を使用します。
発症後48時間以内に服用することで、発疹や水疱を抑えることができ、軽症で済みます。
同時に、かゆみを抑える軟膏や、細菌感染を抑える薬を使用することがあります。
水痘(水ぼうそう)の原因は水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)に感染することです。
このウイルスに感染すると、約2週間の潜伏期間を経て水痘(水ぼうそう)を発症します。
水痘(水ぼうそう)は冬から春にかけて流行しますので、その時期に幼稚園や保育園で集団発生することがあります。
水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)は感染力が強いので、発症している時は登校や登園を避け他のお子様と接触しないようにしましょう。
お子様は発疹や水疱をかきむしってしまうので、爪を短く切り、寝る時などは手袋をするようにしましょう。
また、手にウイルスがついている場合がありますので、水疱(水ぶくれ)が完全になくなるまで手洗いをこまめに行いましょう。
水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)は水痘(水ぼうそう)の症状が治まっても体から消えたわけではありません。
知覚神経節に潜み一生体に存在し続けます。
大人になってからでも体力の低下や、ストレスによって免疫が低下しているときに、帯状疱疹として再活性化することがあります。