マイコプラズマ(マイコプラズマ・ニューモニエ)という細菌に感染することで発症する肺炎で、しつこい咳と発熱が長引くことと、6~12歳の小児に多く見られることが特徴です。
マイコプラズマ肺炎にかかると全身の倦怠感、頭痛とともに、発熱が4~5日続きます。
また痰が出ない乾いた咳(乾性咳嗽)がでます。咳は時間が経つと強くなり、熱が下がっても1か月程度続きます。
咳が出てから時間が経過すると、痰を伴った湿った咳(湿性咳嗽)になることもあります。
マイコプラズマ肺炎は胸の音を聞いても肺炎を疑うような音が発生しませんが、中には呼吸音がゼーゼー・ヒューヒュー鳴る方もいます。
マイコプラズマ肺炎には、本来マクロライド系の抗生物質が有効でした。
しかし、現在ではマクロライド系の抗生物質に耐性を持つマイコプラズマ感染症が増加しています。
そのため、マクロライド系抗生物質が効果が無い場合は、別系統の抗生物質を使用します。
マイコプラズマ肺炎は重症化することもあり、中には入院する患者さんもいらっしゃいます。
熱が下がって2日たてばマイコプラズマの細菌量も低下し、咳も落ち着くので登校や登園ができるようになります。
マイコプラズマ肺炎の感染経路は、マイコプラズマ肺炎に感染した患者さんの咳やくしゃみによって拡散された細菌を吸い込んで感染する飛沫感染と、細菌を直接触って感染する接触感染があります。
高熱になることが少なく、呼吸音がゼーゼーいうことも少ないため、普通の風邪と思いがちです。症状が重症でなくとも咳が長引くようであれば一度医療機関で受診してください。
感染経路が飛沫感染と、接触感染しか無いため、人込みなどに行く場合はマスクをして、しっかりとうがい手洗いをしましょう。