一般にプール熱という名前が有名ですが、プール以外でも感染する疾患で、6月頃から患者さんが増加し、10月ごろまで流行します。
主に幼小児がかかることが多く、まれに大人でもかかります。
咽頭結膜熱(プール熱)の症状はその名の通り、咽頭(のど)の炎症、結膜炎、発熱です。
(3つの症状全てが現れない不完全なものもあります。)
咽頭結膜熱(プール熱)にかかった場合は、まず急な高熱がでます。
その後、咽頭(のど)が真っ赤に腫れ強い痛みがでるのと、目の痛みやかゆみといった症状が出ます。
目の症状は片方の目に現れてから、両方の目に現れることもあります。
また、頭痛や吐き気、腹痛や下痢を伴う場合があります。
咽頭結膜熱(プール熱)の原因となるアデノウイルスに対しては有効な薬がありませんので、症状を緩和させる対処療法を行います。
結膜炎の症状が強い場合は眼科での治療が必要になる場合もあります。
具体的には高熱が出ている場合には解熱剤、のどの痛みには鎮痛剤などを服用して症状を緩和させます。
咽頭結膜熱(プール熱)は「アデノウイルス」に感染することで発症します。
プールの水を介して感染することもあることからプール熱と言われますが、実際には鼻汁やくしゃみなどのしぶきによる飛沫感染が多く見られます。
また、目ヤニから接触感染を起こすこともあります。
アデノウイルスは感染力が非常に強く、症状が治まった後も咽頭(のど)からは7~14日間、便からは30日間ウイルスが排出されますので注意が必要です。
学校保健法で第二種伝染病に指定されていますので、症状が無くなった後に2日を経過しないと登校できません。咽頭結膜熱(プール熱)にかかった際は登校について、医療機関でよく相談をしてください。
アデノウイルスは感染力が非常に強いので、流行時にはうがい手洗いをしっかり行いましょう。
タオルを共用することは接触感染の原因となりますので、止めましょう。
プールに入った後は、シャワーを良く浴び、洗眼をしっかりしましょう。